M&A・第三者承継

【2026年最新】歯科医院の事業承継|売却相場3,000万〜1億円・診療所開設者交代・歯科医師確保

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【30秒で確認】歯科医院の事業承継 業界特性早見表

歯科医院は院長個人の技術+医療法人化の有無で承継方法が変わります。地域密着型と都市型でも大きく異なります。

項目内容
売却相場3,000万〜1億円(個人)/1〜数億円(医療法人)
主な買い手独立希望歯科医師・大手歯科チェーン・PEファンド
必要な許認可歯科医師免許+診療所開設届(買い手で再申請)
事業価値の中核患者カルテ・自費診療売上比率・歯科衛生士確保・地域評判
所要期間6ヶ月〜1年
主なリスク院長個人の指名患者の離脱・歯科衛生士退職・自費診療収益の継続性

📌 歯科医院M&A最大の落とし穴:自費診療(インプラント・矯正等)の売上比率が高い医院は、院長交代で患者離脱リスクが特に高い。承継期間中の前院長との並行診療期間が必要。

👉 関連記事:医療機関の事業承継整骨院の事業承継

「歯科医院を30年経営してきたが、子どもは歯科医ではない別の道を選んだ」

「患者さんと長年築いた関係をどう承継すればいいか分からない」

「医療法人化していないが、第三者承継は可能なのか」

歯科医院は事業承継問題が最も深刻な医療業種の一つです。日本歯科医師会の調査では、歯科医師の平均年齢は60代に達し、後継者不在率は他の医療業種を上回ります。歯科医院数はコンビニより多い約7万院にのぼるため、競争も激しく、独立経営の維持が困難になる中小歯科医院が増えています。

しかし、歯科医院M&A市場は活発です。歯科特化型のM&A仲介サービスも登場し、適切に進めれば数千万〜数億円の対価を得て引退でき、患者・スタッフを残せます。

この記事では、歯科医院の事業承継について以下のことが分かります。

「歯科医院を残したい」「診療所開設者交代の手続きが不安」と考える歯科医の方は、最後までお読みください。

歯科医院の事業承継が他業種と違う5つの特徴

1. 後継者は歯科医師資格が必須

歯科医院を承継するには後継者が歯科医師免許保持者であることが絶対条件です。M&Aや事業承継でも、買い手は歯科医師または歯科医師を雇用できる医療法人に限定されます。

2. 個人歯科診療所と医療法人で承継方法が大きく異なる

個人歯科診療所と歯科医療法人では承継の手続き・税務・規制が大きく異なります。歯科医院の約90%は個人診療所のため、廃業+新規開業の手続きが一般的です。

3. 患者カルテ・診療実績・自費診療収益が事業価値の中心

歯科医院では「患者数・自費診療比率・継続来院率」が事業価値の大半を占めます。インプラント・矯正・審美などの自費診療を展開している医院は、保険診療のみの医院より評価が大幅に上がります。

4. 歯科衛生士・歯科助手の確保が経営継続の鍵

歯科医院は歯科衛生士・歯科助手・受付スタッフのチームで成り立っています。承継時にスタッフが大量離職すると経営が一気に困難に。歯科衛生士不足は業界全体の構造的課題です。

5. 設備投資・チェア数が評価に直結

歯科医院は診療チェア・X線・滅菌設備などの設備投資が大きい業種。チェア数(同時診療可能人数)と設備の新しさが、売却時の評価に直結します。

歯科医院オーナーが選べる4つの選択肢

選択肢1: 親族内承継(歯科医師の子・配偶者)

歯科医師である子ども・配偶者に医院を引き継ぐ方法。歯科業界で最も伝統的な承継パターン。後継者の歯科医師免許保有が前提です。

選択肢2: 勤務歯科医への承継(MBO)

長年勤務した勤務歯科医に医院を譲渡する方法。医院の実情を熟知した後継者に渡せるため、患者・スタッフの引き継ぎがスムーズ。

選択肢3: 第三者へのM&A・売却

同じ歯科医・歯科医療法人グループに売却する方法。歯科特化型のM&A仲介サービスが活発化しており、適切な買い手を見つければ高値で売却できます。

選択肢4: 廃業(最後の選択肢)

歯科医院の廃業には診療チェア処分・カルテ保管・スタッフ退職金などで300万〜数千万円のコストがかかります。患者・地域への影響が大きく、できる限り避けたい選択肢です。

4つの選択肢の比較表

選択肢準備期間得られる対価後継者要件
親族内承継5〜10年相続・贈与歯科医師免許保有の親族
勤務医MBO3〜5年譲渡対価勤務歯科医
第三者M&A6〜18ヶ月売却益(数千万〜数億円)歯科医・医療法人
廃業3〜6ヶ月マイナス300万〜数千万円

業態別の売却相場(歯科医院)

個人歯科診療所(保険診療メイン)

最も一般的な業態。営業権+設備評価+営業利益2〜3年分が一般的。チェア数・立地・患者数で評価が決まります。3,000万〜1億円が一般的相場。

個人歯科診療所(自費診療比率高)

インプラント・矯正・審美など自費診療比率30%以上の医院。営業権+設備評価+営業利益3〜5年分と高評価。5,000万〜2億円が相場。

歯科医療法人

医療法人格を持つ歯科医院。純資産+営業権で評価。法人格の維持により承継時の手続きが大幅に簡素化されるメリットがあります。1億円〜数億円が相場。

多店舗展開型歯科医院

3店舗以上展開する歯科医院。大手歯科グループ・PEファンドの主要M&A対象。年商数億〜数十億円規模で、3億〜30億円の売却例もあります。

業態別売却相場(一覧)

業態売却相場評価ポイント
個人歯科(保険メイン)3,000万〜1億円患者数・立地
個人歯科(自費高比率)5,000万〜2億円自費診療売上
歯科医療法人1億〜数億円純資産・営業権
多店舗展開型3億〜30億円店舗数・統合シナジー

歯科医院の価値を上げる「磨き上げ」7つのポイント

  1. 自費診療比率の向上:インプラント・矯正・審美の強化
  2. 歯科衛生士の定着:処遇改善・キャリアパス整備
  3. レセプト件数の安定化:1日30人以上の患者数を維持
  4. 電子カルテ・予約システムの整備:業務効率化
  5. 滅菌・感染対策の徹底:信頼性・コンプライアンス強化
  6. 財務諸表の透明化:3年分の決算書クリーン化
  7. SNS・Webマーケティングの強化:新規患者獲得力UP

これらを整えることで、売却価格が1.3〜1.8倍に上がるケースもあります。

診療所開設者交代の手続き

個人歯科診療所(廃業+新規開業)

個人歯科診療所の承継では、旧院長の廃業届と新院長の開業届が必要。同じ場所で診療を続ける場合でも、形式上は廃業・新規開業の手続きになります。保険医療機関指定も新規取得が必要。

歯科医療法人(理事長交代)

歯科医療法人では「理事長交代」「社員交代」で承継。法人格は維持されるため、保険医療機関指定・施設基準届出は継続。ただし都道府県への変更届が必要です。

承継のタイミングで医療法人化を検討

承継を機に個人歯科診療所を医療法人化するケースも増えています。法人化することで承継時の手続きが大幅に簡素化され、税務面でも有利になることが多いです。

カルテの保管義務

診療カルテは診療終了から5年間の保管義務があります。承継時にカルテをどう引き継ぐか、廃業の場合は誰が保管するかを明確にする必要があります。

歯科医院M&Aの流れ|7ステップ

STEP1: 売却方針の決定(1ヶ月)

「個人歯科として承継」「医療法人化して承継」「廃業+他院引き継ぎ」のどれを選ぶか決定。引退時期・引継ぎ期間から逆算して計画を立てます。

STEP2: 簡易査定(2週間)

歯科M&Aに強い仲介会社で無料査定。チェア数・立地・自費診療比率などで評価が決まります。

STEP3: 仲介会社選定(2週間)

歯科特化型のM&A仲介会社を選びます。歯科業界知識のある仲介者でないと、自費診療・歯科衛生士の確保・設備の価値を適切に評価してもらえません。

STEP4: 買い手探し・面談(3〜6ヶ月)

同じ歯科医・歯科医療法人グループ・PEファンドなど、複数の買い手と面談。匿名情報からスタートし、興味を示した相手にのみ詳細を開示します。

STEP5: 基本合意・院長面談(1ヶ月)

条件が合う買い手と基本合意契約。新院長との診療方針・スタッフ雇用・引き継ぎ期間などを確認。

STEP6: デューデリジェンス(買収監査)(1〜2ヶ月)

歯科特有のDDとして、「医療DD・労務DD・コンプライアンスDD」が実施されます。レセプト不正・施設基準違反・薬機法遵守などが詳しく調査されます。

STEP7: 最終契約・引継ぎ期間

最終契約締結後、3〜6ヶ月の引継ぎ期間で患者・スタッフへの引継ぎを実施。前院長は名誉院長や医療顧問として関与継続するケースも多くあります。

歯科医院M&Aで気をつけるべき5つの落とし穴

落とし穴1: 患者の離反

「先生との信頼関係」で通院していた患者が、院長交代で他院に移るリスクがあります。3〜6ヶ月の引継ぎ期間で新院長と患者の関係構築が必須です。

落とし穴2: 歯科衛生士・スタッフの離職

歯科衛生士不足の中、承継時にベテラン衛生士が大量離職すると致命的。譲渡前にスタッフと個別面談し、雇用継続・処遇改善を約束することが必須です。

落とし穴3: 設備の老朽化と買い替え必要性

診療チェア・X線・滅菌設備の老朽化が買い手評価を下げる原因に。承継前に最新設備への投資を進めておくことで、評価を維持できます。

落とし穴4: レセプト不正・架空請求の問題

過去のレセプト不正・架空請求が発覚すると、保険医療機関指定取消・診療報酬返還命令のリスクがあります。事前にコンプライアンスDDで徹底チェックを。

落とし穴5: 個人保証・連帯保証の解除

歯科医院の銀行融資には院長個人保証がついていることが多くあります。承継後も保証責任が残らないよう、事前に保証解除の交渉が必要です。

歯科医院M&Aの成功事例3選

事例1: 個人歯科を1.2億円で売却したA歯科医(68歳)

東京都内で30年歯科診療を行ってきたA歯科医。チェア6台・自費診療比率40%・地域密着型が評価され、若手歯科医に1.2億円で売却。スタッフ全員の雇用継続も実現。A歯科医は名誉院長として週1日診療を継続しています。

事例2: 多店舗歯科グループを15億円でPEファンドに売却したB歯科医(55歳)

関東で5店舗展開していたB歯科医は、店舗網・経営ノウハウを高く評価され、医療系PEファンドに15億円で売却。M&A後も経営トップとして3年間残り、後継経営者を育成しました。

事例3: 歯科医療法人を勤務医にMBO譲渡したC歯科医(72歳)

関西の歯科医療法人C歯科医は、10年勤続の勤務歯科医に出資持分を譲渡。譲渡価格1.5億円を日本政策金融公庫の医療従事者向け融資で調達。C歯科医は理事として残り、3年かけて段階的に引退。

歯科医院オーナーにおすすめの相談先

1. 歯科特化型M&A仲介会社

「日本歯科M&Aセンター」「メディアサーチ」など、歯科業界に特化した仲介会社が複数存在。診療スタイル別の評価・買い手ネットワークが豊富です。

2. 歯科医師会・歯科医師向け団体

日本歯科医師会・地域歯科医師会で事業承継相談を実施。同業歯科医同士のマッチング機会もあります。

3. 歯科業に強い顧問税理士

歯科医院特有の会計処理・自費診療収益・出資持分評価に詳しい税理士を選びましょう。一般の税理士では対応が難しいケースが多くあります。

4. 事業承継・引継ぎ支援センター

全国47都道府県の無料相談窓口。最初の相談先として最適です。

よくある質問(FAQ)

Q. 売却にはどのくらいの期間がかかる?

A. 一般的に6〜18ヶ月。歯科医院はDD(特に医療DD)と引継ぎ期間に時間がかかります。

Q. 患者が少ない歯科医院でも売れる?

A. はい、可能です。立地・設備・自費診療力があれば、開業希望の若手歯科医にとって魅力的な物件になります。

Q. 自費診療をしていなくても売却可能?

A. 売却は可能ですが、自費診療比率を上げてから売却する方が高値が期待できます。インプラント・矯正の導入で1.5〜2倍の評価UP事例も。

Q. 患者カルテはどう扱われる?

A. 医師法に基づき5年間の保管義務があります。承継時に新院長へ引き継ぐ場合は、患者の同意取得・個人情報保護法遵守が必要です。

Q. 売却した後も診療を続けられる?

A. はい。名誉院長・医療顧問・週1日診療として関与を継続するケースが多くあります。患者引継ぎの観点から、買い手側もこれを望むことが多いです。

まとめ|歯科医院の事業承継は「自費診療と歯科衛生士確保」がカギ

歯科医院の事業承継は、「自費診療力の強化・歯科衛生士の確保・適切な後継歯科医の選定」が成功のカギです。歯科業界特有の規制と専門性を理解した適切な準備が必須です。

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事業承継を検討する歯科医院オーナーが今すぐやるべき3つの行動はこちらです。

  1. 歯科特化M&A仲介会社で簡易査定:業態別の評価を確認
  2. 後継者候補の検討:親族・勤務医・第三者の中から
  3. 歯科衛生士・スタッフとの対話:雇用継続の意思を確認

歯科業界のM&A市場は活発で、適切な準備をすれば数千万〜数億円の対価を得て引退できる時代です。早めの行動が、理想的な承継と患者・スタッフへの責任を果たせます。

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